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技術者魂

2013-04-07
金曜日の早朝から妻は、二泊三日の合宿に出かけているので、
今日まで息子と二人きり、子育てに励んでいました。

朝の着替えにはじまり、朝昼晩と離乳食をつくって食べさせて、
夜はお風呂に入れて、寝かしつける。

その合間を縫って、買い物、洗濯、掃除を済ませる・・・。

猛スピードでハイハイが出来るようになったり、つかまり立ち
も上手になってくると、目を離したすきに悪戯三昧ですから、
なかなか家事もはかどりません・・・。

ただ、これだけべったりと子供と過ごすと、絆がずいぶんと深く
なったような気がして、溺愛に拍車がかかったような気がしてい
ます。

今日は、風は相変わらず強いものの、天気は青空。

愛犬も連れて、散歩に出かけました。

すると、また出会ってしまいました。

IMG_1736_convert_20130407141932.jpg

元いすゞ自動車の社長、稲生さんです。

いつものように、庭先でまじめな雑談をしていましたが、奥様から

「お茶でもどうですか?」

という話があり、遠慮なくおじゃまさせていただきました。

息子を「職商人」に育てたいと願っていますから、稲生さんに抱い
てもらえると、それだけずいぶんと近づいていくような気がします。

普段は、人見知りが激しいのですが、稲生さんを師匠だと察してい
るのか、満面の笑みで抱かれていました。

稲生さんの問題意識は、

「若手技術者を元気にすること」

そのためには、日本はもっと、

「正直で誠実な風土」

にならないいけない。

「この部分は、高橋さんがやるんだよ!」

と叱咤激励されました。

正直で誠実な風土。

例え話しで教わったのは、

「安全と安心」

この違いがわかることがとっても大事なことなのだそうです。

「オスプレイという飛行機を安全だとするから安心感が低下する」

そもそも、飛行するということは、ヘリコプターのような原理と
飛行機のような原理の二通りがあって、それを組み合わせたのが
オスプレイなので、安全なわけがない。

※この部分はもう少し専門的な視点から教えてもらったのですが、
ついていけませんでした・・・。

安全ではないものを安全だと無理やり捻じ曲げてしまうから、安心
が侵されるということでした。

防衛大臣が一時間かそころ、乗ってみて安全だと語ってみたところ
で、安心にはつながらないのでしょう。

それよりも、危険なものだと認め、だったらどうするのか?と考える。

飛行の切り替えは、基地の上や海上のみで行う。

この方が人々が欲する安心への現実解が引き出せる。

これは、昨今の原子力問題も同じですね。

素直で誠実というのはこういうことを指すのだそうです。

本来人間は、普通にこういった感覚を持っているのでしょうが、どこ
かで歪んでしまうと、働くことの意義すら歪んでしまいます。

こうなると、人間はどんどん元気がなくなってしまいますね。

「正直で誠実」

このために何が大事なのか?図々しく聞いていくと、

「受け入れる力と想像力だ」

と答えてくれました。

「鳴かぬならそれもなおよしホトトギス」

徳川家康のさらに上の次元をいくような受け入れる力を持っていたのが
松下幸之助だったそうです。

さらに想像力に関しては、

「三現主義の本質を知ってるか?」

と聞かれたのですが、答えられませんでした。

「三現主義の本質は想像すること」

ただ見ればいいわけではない。

「事実を見て、そこから出来る限り多くの仮説を引き出せるか」

例えば、殺人の現場があって、灰皿の上に口紅付いた吸殻があった
とする。

「犯人は女性だ!」

という仮説は素人も同然だというのです。

犯人は複数かもしれない、犯人はオカマなのかもしれない、犯人の
捜査かく乱なのかもしれない、などなど。

複数の仮説を立て、それを絞り込むために必要なことを考える。

こうして仮説を検証しながら、真因に迫っていく。

人はこうして真因を追究していくことで成長するということでした。

技術者も真因を追求できるようになってはじめて一人前なのだそう
です。

モノづくりだけ出来る人のことを技術者とは言わない。

現役時代は、刑事コロンボなどの映画を部下に観せて、仮説立案の
勉強をしてもらっていたそうです。

最後に、人は時間を超えてつながっているということを教えてくだ
さいました。

ノーベル賞を受賞した山中教授も、

「自分の研究は、先人が積み重ねてきたものに、少しだけ付加した
 もの」

と語っていたようです。

どんな仕事でも、

「先人(前任者など)を称え、後輩に希望と勇気を与える」

こういった心構えが必要なのだと教えてもらいました。

技術者である前に、一人前の人間になる。

こういったことをもっともっと拡げていくことが日本を元気にする
こと、若手技術者を元気にすることだと熱く語ってくれました。

「高橋さんには、ここで学んだことをたくさんの人に拡げて欲しい」

と、期待されましたが、正直自信なしです・・・。

稲生さんの体調がだいぶ良くなってきているようなので、また一緒に
仕事ができそうです。





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コメント:
稲生さんの話、すごい!!
感動しました。

今回の高橋さんのブログはものすごく読んで得しました。
いや~、参った。

稲生さんからもっと詳しく聞きたいです。
ぜひまたISOWAへ連れてきてください。
[2013/04/09 20:25] | 磯輪 #- | [edit]
磯輪さん

ありがとうございます。

稲生さんもどうやら行きたがっている様子なので、
あたたかくなったらお誘いしてみます。
[2013/04/15 23:19] | hide #- | [edit]












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